経済成長とは何か?

Facebookの「Positive Money UK」というアカウントをフォローしていたところ、「地球の資源は有限なので、これ以上経済成長を追い求めるべきでない」みたいな記事がシェアされてきました。Positive Moneyの人たちって、民間の銀行から信用創造の機能を取り上げて、民主的な使い方をできるようにしよう、っていう人たちで、地球の資源の有限性と経済成長を絡める説には慎重なはずなのになんで??と思ってコメント欄見たら、Positive Money派っぽい意見があったんでご紹介。

経済成長とは何か?経済成長は、借り入れられ、そして経済に投入されたマネーの合計として測られる。これまでは我々の生産性が指標とされていたが、製造業を売り払い、賃金が伸び悩む時代に、我々は十分に生産したり獲得したりしていない。マネーは債務の発生によって、無から創られ、GDPに追加されて、それが成長と呼ばれる。そうした債務が返済されると、その分のマネーは経済システムからなくなってしまうので、また債務が創られることになる。これによってあたかも常に成長しているように見える。

とりあえず紹介のみにて失礼。

原文→

Growth, what is it? Growth is measured by the amount of money borrowed and spent into the Economy! It used to be measured by our productivity, but since we sold off all our manufacturing and wages have stagnated, we don’t produce / earn enough! Money is created every time a loan is made, from fresh air, it’s then ADDED to our GDP and called Growth! Because once these loans are repaid the money is no longer in the system, we need to create more. This makes it appear we’re in constant growth! >>>>> This is the money tree!!

消費活動活発化の兆し!?「主要銀行貸出動向アンケート調査」

本日、日銀から、「主要銀行貸出動向アンケート調査」が公開されました。年4回のペースで公表され、2000年から続けられている調査です。

主要銀行貸出動向アンケート調査一覧

まず、「主体別資金需要判断」を見ると、企業向けの資金需要は、バブル崩壊とリーマンショック後に激減しており、企業がこの間、お金を借りずに返していたであろうことがわかります。リーマンショック後は、個人向けの資金需要も落ち込んでいて、唯一、地方公共団体向けの資金需要だけが健闘していました。

20160421-01.jpg
図1 日銀「主要銀行貸出動向アンケート調査」より

しかしリーマンショック時、および2014年の消費税増税直後を除き、個人向けの資金需要は常にプラス圏を推移しています。

個人向け資金需要を、住宅ローンと消費者ローンに分けたものが下の図である。2005年前後、アメリカがサブプライムバブルだったとき、日本でも住宅ローン需要が堅調だったことがわかります。

20160421-02.jpg
図2 日銀「主要銀行貸出動向アンケート調査」より

一方で、2000年~2012年まで、消費者ローンの需要はずっと低調です。2012年になってようやくはっきりとプラス圏に移動しています。2014年4月の消費税増税後、住宅ローンの需要は芳しくありませんが、消費者ローンの需要はむしろ堅調となっています。

物価上昇のわりに賃金が上がらないので、みな、借金をしているのでしょうか。

アンケートは「資金需要が増加した要因」も聞いています。回答数が少ないので何とも言い難いのですが、消費者ローンの要因を見ると、一位は「個人消費の拡大」で、次点で「貸出金利の低下」となっています。

20160421-03.jpg
図3 日銀「主要銀行貸出動向アンケート調査」より

家計は苦しくなっているのか、それとも消費活動が活発になっているのか、判断しかねるところですが、住宅ローンばかり需要が大きくて、消費者ローンが非常に低調だった2002年~2005年と比べると、現在の方が、消費活動は活発であるように思われます。